研究代表者あいさつ

 公衆衛生看護の専門職である保健師・看護師・養護教諭等(以下、保健師等)の活動は、対象となる人々(住民や療養者、社員、児童・生徒)の幸せのために健康という社会的なサービスを提供します。その時、保健師等は対象となる人々のために、自身の専門職としてのあり方や行いを考えて活動します。倫理が、「よりよく生きるために、人としてどうあるべきか、どう行動するべきかを考える営み」であるとすると、保健師等の日頃の活動自体が倫理的な活動であり、活動する際の姿勢や態度を示す仕事への構えであると言えるでしょう。日頃、保健師等が「困った」と感じたとき、それは倫理的な問題やジレンマになるのです。

 私たちは、今まで保健師等が倫理的な活動ができるように、倫理教育や事例検討などを検討して作成し、普及してきました。しかし、それがなかなか現場で根付いていきません。そこで、作成した倫理教育や事例検討を実践現場に根付かせる方法を明らかにすることを目的としてこの研究を行うことにしました。

 倫理教育プログラムや事例検討、相談機能等を日頃の実践にご活用いただけると幸いです。

聖路加国際大学大学院看護学研究科公衆衛生看護学
麻原きよみ

研究目的

 今まで保健師・看護師・養護教諭等(以下、保健師等)が倫理的実践をできるように、倫理教育や事例検討などを検討してきましたが、それがなかなか現場で根付いていきません。そこで、作成した倫理教育や事例検討を実践現場に根付かせる方法を明らかにすることを目的とします。

倫理

 よりよく生きるために、人としてどうあるべきか、どう行動するべきかを考える営み。人々との関係性の中で生じる問題について、自分のあり方や行いが、人として「よいか・わるいか」、「正しいか・まちがっているか」を検討する営み。

公衆衛生看護の倫理

 保健師等としてどうあるべきか、どう行動すべきか考える営み。
日々の活動において、住民や多職種の人々との関係の中で生じる問題について、保健師等としてのあり方や行いが「よいか・わるいか」、「正しいか・まちがっているか」を検討する営み。活動する際の姿勢や態度を示すもので仕事への構えととらえることができる。保健師等が、日頃「困った」と感じたことは倫理的問題・ジレンマである。

倫理的実践

 対象となる人々のよりよい人生や生活のために、保健師等のあり方や行いを考えて活動すること。支援の質を高め、専門職としての姿勢を育成する。

研究課題

公衆衛生看護(保健師・養護教諭等)における倫理的実践を促進するための実装研究:倫理的能力育成方法と支援環境の構築
※科学研究費基盤研究(B)一般
 保健師の倫理的実践を促進するための実装研究:倫理的能力育成方法と支援環境の構築

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