研究目的・研究プロセス・研究組織

研究目的

 今まで保健師・養護教諭等が倫理的実践をできるように、倫理教育や事例検討などを検討してきましたが、それがなかなか現場で根付いていきません。そこで、作成した倫理教育や事例検討を実践現場に根付かせる方法を明らかにすることを目的とします。

倫理

 よりよく生きるために、人としてどうあるべきか、どう行動するべきかを考える営み。日々、人々との関係性の中で生じる問題について、自分のあり方や行いが、人として「よいか・わるいか」、「正しいか・まちがっているか」を検討する営み

公衆衛生看護の倫理

 保健師・養護教諭としてどうあるべきか、どう行動すべきか考える営み。
日々の活動において、住民や多職種の人々との関係の中で生じる問題について、保健師・養護教諭等としてのあり方や行いが「よいか・わるいか」、「正しいか・まちがっているか」を検討する営み。

倫理的実践

 対象となる人々のよりよい人生や生活のために、保健師・養護教諭等のあり方や行いを考えて活動すること。支援の質を高め、専門職としての姿勢を育成する。

研究プロセス

<2019年度>

  • (1)保健師の現場の調査拠点の設置(各1-2箇所)する
    • 行政・産業・学校・地域包括支援センターなど
  • (2) 倫理的実践リソースセンターとしてHPを立ち上げる
    • 情報(倫理教育・事例検討、研究倫理、倫理的共通事例、倫理的支援環境、研究成果)の発信、倫理実践に関する相談機能を持たせる
  • (3)インタビュー調査を行う
    • 調査拠点にて、以下についてインタビュー調査を行う
    • ①保健師・養護教諭等の日常実践における倫理的課題(日頃の活動で困っていることや事例、対象者・家族や多職種との関係で困っていること、迷ったり、割り切れなかったことなど)
    • ②保健師・養護教諭等の倫理的実践を支援する環境について(同僚、上司、管理者との関係性、倫理的問題に関する組織や職場、上司、同僚の支援体制、倫理的相談体制など)

<2020年度>

  • (4)倫理教育や模擬的事例検討を1回実施する
  • (5)(4)についてインタビューなどを行う
    • 受講しての感想やこれらの事例検討等を根付かせる方法や体制について(頻度、時期や時間帯、ファシリテーターの必要性、事例検討の方法や内容など)
  • (6)保健師・養護教諭等の倫理的職場環境質問紙(Ethical Workplace Environment Questionnaire, EWEQ)を調査に基づいて作成する

<2021年度~2022年度>

  • (7)事例検討について、1回以上やってみる
    • 前後で、最後の事例検討実施後、6か月~1年でその効果や現場に根付いたかどうかの質問紙調査やインタビューを実施する

<2022年度>

  • (8)保健師・養護教諭等の現場ごとで倫理的実践を育成する方法を職場に根付かせるための方法を明らかにする
    • 行政・産業・学校・地域包括支援センターなど保健師・養護教諭等の実践現場ごとで、調査結果の比較分析を行い、倫理的実践を育成するための教育や事例検討の方法、職場に根付かせるための方法を明らかにする。

研究組織図(研究メンバー)

〈研究代表者〉 麻原きよみ (聖路加国際大学)
〈研究分担者〉
小西恵美子 (鹿児島大学)
荒木田美香子 (国際医療福祉大学)
小野若菜子 (聖路加国際大学)
小林真朝 (聖路加国際大学)
〈研究協力者〉
三森寧子 (千葉大学)
鶴若麻理 (聖路加国際大学)
川崎千恵 (長野保健医療大学)
持田恵理 (群馬県大泉町)
冨山紀代美 (デパート健康保険組合)
大薗菜穂子 (川崎市立看護短期大学)
浦口真奈美 (聖路加国際大学)
永井智子 (聖路加国際大学)
江川優子 (聖路加国際大学)
森田誠子 (聖路加国際大学)
河本秋子 (聖路加国際大学)
原田若奈 (聖路加国際大学)

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